ERPC、Solana RPC および Geyser gRPC の性能を改善 — DoubleZero 専用ファイバーネットワークの活用により、アジアリージョンで P99 約 200ms のレイテンシ短縮を達成

ERPC、Solana RPC および Geyser gRPC の性能を改善 — DoubleZero 専用ファイバーネットワークの活用により、アジアリージョンで P99 約 200ms のレイテンシ短縮を達成

2026.04.01
ELSOUL LABO B.V.(本社:オランダ・アムステルダム、代表取締役 CEO:川崎文武)および Validators DAO が運営する ERPC は、Solana RPC(HTTP / WebSocket)および Solana Geyser gRPC において性能改善を実施し、特にアジアリージョンにおいて P99 で約 200ms のレイテンシ短縮を達成したことをお知らせいたします。
本改善は、DoubleZero の専用ファイバーネットワークを ERPC のインフラに統合したことによるものです。全リージョンで導入を実施した結果、Solana バリデータの集積度が低く高速なデータ配信が構造的に難しかったアジアリージョンにおいて、最も顕著な改善効果が確認されました。東京・シンガポールの両リージョンで P99 約 200ms の短縮を記録しており、テスト運用中のシドニーリージョンにおいても同等の改善が観測されています。シドニーリージョンは一般公開間近です。
計測には ThorLabs が公開する RPC Benchmark を使用しており、実トランザクション負荷に近い条件で比較を行っています。
ERPC 公式サイト: https://erpc.global/ja

なぜアジアリージョンで差が出るのか — Solana のネットワーク構造と地理的制約

Solana バリデータの大多数は、歴史的・経済的な理由からヨーロッパ、とりわけフランクフルトを中心とした中央ヨーロッパに集中しています。バリデータが密集するリージョンでは、ノード間のデータ伝播が短いホップ数で完了するため、通信の遅延は小さく安定します。
一方、アジアリージョンはバリデータの数が少なく、ブロックデータの伝播経路においてヨーロッパのバリデータ集積地から物理的に遠い位置にあります。パブリックインターネットを経由する場合、この距離がそのままレイテンシとして積み重なります。経路上の中継ポイントが増えるほどジッタも大きくなり、通信品質の安定性が低下します。
この構造的な地理的ハンディキャップが、アジアにおける Solana 開発・運用において、高速かつ安定した環境を確保することを難しくしてきました。

DoubleZero — パブリックインターネットを迂回する専用ファイバーネットワーク

DoubleZero は、ブロックチェーンのバリデータ通信に特化した専用ファイバーネットワークです。パブリックインターネットの経路を経由せず、独立した高性能ファイバーリンクを通じてバリデータ間のデータ伝播を行います。
パブリックインターネットでは、データは複数の中継ポイントを経由し、混雑や経路変動の影響を受けます。DoubleZero は、この経路をバイパスし、専用リンク上で最適化された経路制御を行うことで、レイテンシの低減とジッタの抑制を実現しています。さらに、ネットワークのエッジにおいて重複トランザクションやスパムトラフィックを専用ハードウェアによりフィルタリングするため、バリデータやノードの処理負荷も軽減されます。
ERPC は、この DoubleZero ネットワークを全リージョンのインフラに統合しました。ヨーロッパや北米のように既にバリデータが密集しているリージョンでは、元々の通信条件が良好なため改善幅は相対的に小さくなります。しかし、バリデータ密度が低く、パブリックインターネット経由のレイテンシが大きかったアジアリージョンでは、専用ファイバーによる経路短縮の効果が直接的かつ大幅に表れました。

アジアの Solana 開発者にとっての意味

今回の改善は、バリデータ運用者だけでなく、アジアリージョンで Solana dApp を開発・提供しているすべての開発者にとって実質的なメリットがあります。
Solana を利用するアプリケーションは、RPC を通じてネットワークにアクセスします。ウォレットの残高表示、トランザクションの送信と確認、DeFi のポジション更新、NFT のミント — ユーザーが体験する Solana の速度は、RPC の応答速度によって決まります。P99 で 200ms の改善は、アプリケーションの体感速度に直接反映される数値です。
また、Solana Geyser gRPC を利用したリアルタイムデータストリーミングにおいても同等の改善が得られています。オンチェーンデータの変更をリアルタイムで購読する用途 — 価格フィードの取得、アカウント状態の監視、トランザクションの追跡など — において、アジアからのアクセスでもヨーロッパに近い応答品質が期待できるようになりました。
これまで、アジアで Solana の高速な開発環境を用意するには、地理的制約による性能上の妥協が避けられませんでした。ERPC は、DoubleZero の専用ファイバーネットワークを活用することで、この制約を構造的に解消しています。今後、アジアからも Solana チェーン上で数多くのイノベーションが生まれていく中で、そのスケールをインフラの側から支えていきます。

Epics DAO バリデータが支える高品質インフラ

2026 年 3 月時点で、ERPC の SWQoS エンドポイントおよび Epic Shreds の配信元として運用している Epics DAO バリデータは、全 Solana バリデータの中で世界総合 3 位(スコア 99.93)に到達しています。約 200,000 SOL のアクティブステークを保有しながら、この水準のパフォーマンスを維持し続けています。
バリデータの性能向上は、SWQoS エンドポイントの品質向上、Epic Shreds の配信速度の向上、Solana RPC の品質向上にそのまま反映されます。今回の DoubleZero 統合による改善も、この世界トップクラスのバリデータが支えるインフラの上に積み重なるものです。
購入した時点がピークではなく、バリデータの成長とインフラの改善の両方によって、プラットフォーム全体が速くなり続ける — これが ERPC の構造的な強みです。

すべてがゼロ距離 — ERPC プラットフォームの統合環境

ERPC は、Solana インフラに必要なすべてのサービスを同一プラットフォーム内に統合しています。
Solana RPC、Solana Geyser gRPC、Solana Shredstream(Epic Shreds)、ベアメタルサーバー、ハイパフォーマンス VPS、ERPC Global Storage — これらすべてが内部ネットワーク経路で接続され、サービス間の通信にパブリックインターネットを経由しません。プラットフォーム上にデプロイするだけで、最速の通信条件、最適化済みの構成、Solana に特化したチューニングのすべてが最初から手に入ります。
今回の DoubleZero 統合は、このプラットフォーム全体の通信品質を底上げするインフラレイヤーの改善です。ERPC のゼロ距離設計と DoubleZero の専用ファイバーネットワークが組み合わさることで、プラットフォーム内の近接通信だけでなく、グローバルなデータ伝播経路においても最適化された通信環境を実現しています。
ERPC 公式サイト: https://erpc.global/ja

SLV — AI エージェントで Solana 運用を始める

SLV は、Solana 開発者のための AI Agent Kit です。設定ウィザードで環境をセットアップし、AI Console を起動するだけで、Solana バリデータ・RPC の運用を自然言語で始められます。
ERPC プラットフォーム上に SLV で構築した環境をデプロイすることで、今回の DoubleZero 統合を含むすべてのインフラ最適化の恩恵を、追加の設定なしで受けることができます。
SLV 公式サイト: https://slv.dev/ja SLV GitHub: https://github.com/validatorsDAO/slv YouTube動画 "Deploy a Solana Validator with ZERO Coding — SLV AI Does It All":

5 年連続 WBSO 承認

ELSOUL LABO は、オランダ政府の研究開発支援制度 WBSO において 2022 年以降 5 年連続で承認を受けています。超低遅延を前提とした Solana RPC インフラの研究開発、バリデータ配置・運用オーケストレーションの自動化に関する研究を継続しており、その成果は直接的にプラットフォームのパフォーマンス改善に反映されています。
DoubleZero のような次世代ネットワーク技術の統合は、この研究開発の延長線上にあります。R&D の成果は積み重ねであり、改善の角度は時間とともに大きくなっています。

次世代の選択肢 — AS200261 Solana 特化データセンター

ELSOUL LABO は、RIPE NCC より自社 ASN(AS200261)の付与を受け、Solana 特化のトップティア新データセンターの開設を進めています。最新世代の AMD EPYC 第 5 世代、AMD Threadripper PRO 第 5 世代(9975WX 等)、NVMe 第 5 世代で統一されたハードウェア構成に加え、自社 ASN による最適なネットワーク経路設計を実現します。
今月のオープンを予定しており、プラットフォーム全体のさらなる高速化の基盤となります。初期ロットは予約完売となっておりますが、次回入荷分以降はウェイトリスト順にご案内いたします。

お問い合わせ

ERPC に関するお問い合わせは、Validators DAO 公式 Discord にてサポートチケットを作成ください。
Validators DAO 公式 Discord: https://discord.gg/C7ZQSrCkYR
ERPC 公式 Website: https://erpc.global/ja

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